山口光市母子殺害事件差し戻し審に思う
ここ数日に亘って1999年に山口県光市で起きた母子殺害事件の差し戻し控訴審の集中審理が行われています。
こう言っては不謹慎ですが、最近の日本では「家に上がり込んだ若い男に襲われ殺された上に死姦され、残された幼児は床に叩き付けられ首を絞められて殺害、財布を奪って逃げた犯人は遊びまくった上に4日後逮捕」という事件はもはや驚くには当たり前な事件になってしまっています。恐ろしい事ですが。 しかし、その事件が日本全体を巻き込んで騒がれる大事件に発展したのはひとえに「犯人の証言がくるくる非常識な程に変わる」事と「証言内容が非現実的な妄想じみたもの」である事、そして「21人もの非常識な人数の弁護団が『死刑回避』だけを目的に遺族、裁判所をバカにするが如き対応に終始した」事に尽きるでしょう。
これ程までに政治的目的の為に一般刑法犯の裁判が利用された前例を私は寡聞にして知りません。死刑廃止を訴えるのなら、それは国会を中心に活動すべきであり、死刑回避という一点だけを達成する為に審理をドタキャンしたり、遺族の心情を全く汲まないセカンドレイプと言っても過言では無い対応に終始するその姿勢は血の通わないサヨクの活動全般に共通するもの、と言って良いのではないでしょうか?リベラルな思想は本来「人間の為にあるもの」であり、それが結果的にセカンドレイプしても構わない、などというトンデモ思想になってはならないはずなのに。
以下は犯人福田孝行(既に成人して26にもなっているので名前を隠す意味が無い、と判断しました)の今までの語録です。
●「ぼくは死刑になって、弥生さんと夕夏ちゃんと来世で会う。再会したときに弥生さんの夫となる可能性がある。そうなると洋さんに大変申し訳ない」(精神鑑定の大学教授に対して)
●「弥生さんは、洋さんが怒っているのを喜んでいないと思う」(精神鑑定の大学教授に対して)
●「誰が許し、誰が私を裁くのか・・・。そんな人物はこの世にはいないのだ。神に成り代わりし、法廷の守護者達・・・裁判官、サツ、弁護士、検事達・・・。私を裁ける物は、この世にはおらず・・・。二人は帰ってこないのだから」(友人に宛てた手紙より)
●「選ばれし人間は人類のため社会道徳を踏み外し、悪さをする権利がある」(友人に宛てた手紙より)
●「ま、しゃーないですわ今更。被害者さんのことですやろ?知ってま。ありゃーちょうしづいてるとボクもね、思うとりました。・・・でも、記事にして、ちーとでも、気分が晴れてくれるんのなら好きにしてやりたいし」(友人に宛てた手紙より)
●「知ある者、表に出すぎる者は嫌われる。本村さんは出すぎてしまった。私よりかしこい。だが、もう勝った。終始笑うは悪なのが今の世だ。ヤクザはツラで逃げ、馬鹿(ジャンキー)は精神病で逃げ、私は環境のせいにして逃げるのだよ、アケチ君」(友人に宛てた手紙より)
●「犬がある日かわいい犬と出会った。・・・そのまま"やっちゃった"・・・これは罪でしょうか」(友人に宛てた手紙より)
●「5年+仮で8年は行くよ。どっちにしてもオレ自身、刑務所のげんじょーにきょうみあるし、速く出たくもない。キタナイ外へ出る時は完全究極体で出たい。じゃないと2度目のぎせい者がでるかも」(友人に宛てた手紙より)
●「今思うと幼いのだが、ドラえもんの存在を信じていた。押し入れに入れれば、ドラえもんが何とかしてくれると思った」(殺した幼児を押入の天袋に入れた理由を弁護士に聞かれ)
●弁護人「亡くなっているのを分かった上でなぜ乱暴したのか」
被告「生き返ってほしいという思いだった」
弁護人「どういうことか」
被告「山田風太郎の『魔界転生』という本に、そういう復活の儀式が出ていたから」
(注:実際の『魔界転生』の記述とはかなり違う様です。どの様にこの本を読んだかすら記憶していないそうです)
●「ロールプレイングゲーム感覚だった」(事件現場に訪れた理由)
●「今以上の苦しみは実生活において容易に想定できます。それを踏まえてでも生きたい。
僕のほうから検察官に言わせていただければ、なめないでいただきたい」(差し戻し控訴審にて)
こんな語録を残しまくる犯人福田。一体、どこに更生の余地があるんでしょうか?特に最後の言葉はつい先日の控訴審でのセリフ。「なめないでいただきたい」だと。なめてるのは一体どっちだ。日本中が激昂していると言っても過言では無い位だっていうのが分かっていないのか、このバカヤロウは。
どう考えても情状酌量の余地が無いとしか思えない今回の差し戻し控訴審。既に無期懲役を最高裁で差し戻し食ってるだけにこれで広島高裁がまた無期を出す事は普通有り得ないと思うのですが、あまりに伝説を残しそうな事件だけにコロコロ変わった証言内容を見るに付け「真実が明らかにならないまま終わってしまう」事が無念です。
ちなみに、今回の「伝説の21人」は以下のメンバーです(爆笑)
・本田 兆司 (ほんだ ちょうじ) 広島弁護士会 桂・本田法律事務所
・安田 好弘 (やすだ よしひろ) 第二東京弁護士会 港合同法律事務所
・足立 修一 (あだち しゅういち) 広島弁護士会 足立修一法律事務所
・村上 満宏 (むらかみ みちひろ) 愛知県弁護士会 名古屋法律事務所
・新谷 桂 (しんや けい) 第二東京弁護士会 リベルテ法律事務所
・今枝 仁 (いまえだ じん) 広島弁護士会 まこと法律事務所
・新川 登茂宣 (しんかわ とものり) 広島弁護士会 新川法律事務所
・山崎 吉男 (やまさき よしお) 福岡県弁護士会 大濠総合法律事務所天神オフィス
・大河内 秀明 (おおこうち ひであき) 横浜弁護士会 横浜シルク法律事務所
・小林 修 (こばやし おさむ) 愛知県弁護士会 小林修法律事務所
・河井 匡秀 (かわい まさひで) 東京弁護士会 河井匡秀法律事務所
・松井 武(まつい たけし) 第二東京弁護士会 港合同法律事務所
・山田 延廣 (やまだ のぶひろ) 広島弁護士会 山田弁護士事務所
・井上 明彦 (いのうえ あきひこ) 広島弁護士会 広島法律事務所
・北潟谷 仁 (きたがたや ひとし) 札幌弁護士会 北潟谷法律事務所
・湯山 孝弘 (ゆやま たかひろ) 第一東京弁護士会 湯山法律事務所
・舟木 友比古 (ふなき ともひこ) 仙台弁護士会 舟木法律事務所
・岩井 信(いわい まこと) 第二東京弁護士会 優理総合法律事務所
・中道 武美 (なかみち たけよし) 大阪弁護士会 中道法律事務所
・岡田 基志 (おかだ もとし) 福岡県弁護士会 岡田基志法律事務所
・田上 剛(たのうえ つよし) 広島弁護士会 たのうえ法律事務所
良く覚えておきたいと思います。ちなみに広島弁護士会の今枝仁弁護士はこの中では積極的に反論をしておられる様です。参考意見としてこちらも読んでおかれると公平かと思います。(ただ、橋下弁護士への告訴をしている段階で問題有りと言わざるを得ませんが・・・・あれは正直「国民の弁護士への正当な権利行使を阻害する為の脅迫」にしか見えませんから。)
最後に、遺族の本村洋氏の被告へ向けての最後の言葉です。
【光市・母子殺害事件 本村洋さん意見陳述要旨】
この裁判で意見陳述を行うのは2回目となります。その時(1回目)から5年以上の歳月が流れ、死刑判決が下される可能性が高まり、弁護人が代わり、そして君(被告)は主張を一変させた。
私は、なぜ弁護人が最高裁弁論期日のわずか2週間前に交代したのか理解に苦しみます。加えて、最高裁の公判を欠席するなど許されない行為だと思っています。そして、弁護人が代わった途端に君の主張が大きく変わったことが、私を今最も苦しめています。
最近では、被告人の主張が一変したことについて、弁護団の方々がインターネット上で裁判に関する資料を公開し、弁護団と君の新たな主張として、社会へ向けて発信しています。
インターネット上で妻が絞殺されたときの状況を図解した画像などが無作為に流布され、私の家族の殺され方などが議論されている状況を決して快く思っていません。殺されている状況が図解されている妻の悔しさを思うと涙があふれてきます。怒りなのか、むなしさなのか、この感情をどのような言葉で表せばよいのか分かりません。ただ、家族の命をもてあそばれているような気持ちになるのは確かだと思います。
しかし、このような事態になったのは、これまで認めてきた犯行事実を根底から大きく一変させ、私たち遺族だけでなく、事件に関心を寄せていただいていた世間の皆様もこの新しい主張が理解し難いことばかりであったことが原因だと考えています。
遺族としては、弁護人が代わることで、ここまで被告人の主張が変わってしまうことが非常に不可解でなりません。私たち遺族は、一体何を信じればよいのでしょうか。
A(被告実名)君、私は君に問いたい。
君がこれまで、検察側の起訴事実を大筋で認め、反省しているとして情状酌量を求めていたが、それはすべてうそだと思っていいのですか。
本当に、本法廷で君が述べていることが事実であると、私は理解していいのですか。
しかし、私はどうしても納得できない。私は、ずっとこの裁判を傍聴し続けてきたが、どうしても君が心の底から真実を話しているように思えない。君の言葉は、全く心に入ってこない。
たとえ、この裁判で君の新たな主張が認められず、裁判が終結したとしても、私には疑心が残ると思う。
事件の真相は、君しか知らない。
君が謝罪の言葉を述べようともその言葉は信じられないし、君が謝罪の手紙を何枚つづろうとも読むに値しないと思っている。少なくとも、この裁判が終結するまでは君の言葉は信じられない。
そして、もし、ここでの発言が真実だとすれば、私は君に絶望する。君はこの罪に対し、生涯反省できないと思うからだ。
君は殺意もなく、偶発的に人の家に上がり込み、2人の人間を殺したことになる。こんな恐ろしい人間がいるだろうか。
私は、君が反省するには、妻と娘の最期の姿を毎日でも思い浮かべるしかないと思っていた。しかし、君は殺意もなく、生きたいと思い最後の力を振り絞って抵抗したであろう妻と娘の最期が記憶にないのだから、反省のしようがないと思っている。
A君。私が君に言葉をかけることは、これが最後だと思う。
最後に、私が事件後に知った言葉を君に伝えます。中国、春秋戦国時代の老子の言葉です。
《天網恢々、疎にして漏らさず》
意味が分からなければ、自分で調べてもらえればと思う。そして、この言葉の意味をよく考えてほしい。
君が、裁判で発言できる機会は残り少ないと思う。自分がこの裁判で何を裁かれているのか、己の犯した罪が何なのか、自分が何を成さなければならないのかをよく考え、発言をしてほしい。
そして、君の犯した罪は、万死に値する。君は自らの命をもって罪を償わなければならない。
私は、事件当初のように心が怒りや憎しみだけで満たされるわけではありません。しかし、冷静になればなるほど、やはり妻と娘の命を殺めた罪は命をもって償うしかないという思いを深くしています。
そして、私が年を重ねるごとに多くの素晴らしい出会いがあり、感動があり、学ぶことがあり、人生の素晴らしさを噛み締めています。私が人生の素晴らしさを感じるたびに、妻と娘にも本当は素晴らしい人生が用意されていたはずだと思い、早すぎる家族の死がかわいそうでなりません。
私たち家族が共に暮らせるようになるまでは、決して順風満帆な道のりではありませんでした。
妻にはいつも迷惑ばかり掛けてしまい、何のぜいたくもさせてあげることができませんでした。娘には、自分の名前の由来すら教えてあげることができませんでした。
しかし、妻は、どんなに辛い時もいつも前向きで、明るい笑顔で私を迎えてくれました。本当に美しく尊敬できる人でした。娘はよく笑う愛嬌(あいきょう)のいい、おとなしいかわいい子でした。
私たち家族の未来を奪った被告の行為に対し、私は怒りを禁じえません。
人の命を身勝手にも奪ったものは、その命をもって償うしかないと思っています。それが、私の正義感であり、私の思う社会正義です。そして、司法は社会正義を実現し、社会の健全化に寄与しなければ存在意義はないと思っています。
私は、妻と娘の命を奪った被告に対し、死刑を望みます。
そして、正義を実現するために、司法には死刑を科していただきたくお願い申し上げます。
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