いわゆる「ネット右翼」の勝利
「マガジン9条」という護憲サヨクサイトにて、1月一杯をかけて国民投票と題して次の様なアンケートを実施していました。
①9条を変える
わが国の安全は日米安保条約にもとづく日米軍事同盟によってしか守れないと思う。アメリカに守ってもらっているのだから、アメリカが攻撃されたときは応援に出かけるのは当然だ。第一、武力の伴わない外交では相手になめられてしまう。非武装を主張する護憲派は、外国に侵略されてもいいと言うのか
---したがって、自衛隊を「自衛軍」にして海外派兵(集団的自衛権)も可とする自民党の改正草案に賛成。
②9条を変える
わが国は独立国なのだから、戦後60年を過ぎてなお在日米軍の抑止力をアテにして米軍基地を受け入れている現状は情けない
---したがって、国の安全は自主独立の軍隊で守っていくことを9条に明記すべきだ。
③9条を変える
日米安保条約の目的はいまや「日本とその周辺の安全」から「中東の安全」にまで拡大変質している。テロの未然防止のためには先制攻撃も辞さないという、アメリカの世界戦略に巻きこまれたら大変だ
---したがって、歴代内閣が表明してきた「専守防衛に徹して海外における武力行使はできない」という自衛隊の定義と存在を、9条の中に明記してアメリカの世界戦略と一線を画していくべきだ。
④9条を変えない
日米安保条約の変質については③と同じ見解。アメリカは日本をアジア太平洋地域の戦略拠点と位置づけ、自衛隊を英軍なみの同盟軍として海外の戦闘地域でも協力させたいと考えている。しかし9条2項があるかぎり、海外での武力行使は阻止できるのだから
---9条も自衛隊も現状のままがいい。
⑤9条を変えない
冷戦終結のいま、EUや東アジア共同体づくりの動きに見られるように、武力を背景にした外交は絶えざる武力競争(緊張)やテロを生んでキリがないことに世界中が気づき始めている。9条はまさにそんな新しい時代のお手本になる憲法である
---したがって、自衛隊は解散し、一切の外国軍基地も存在しない非武装の国のかたちをつくっていくべきだ。
⑥9条を変えない
変えない理由は⑤に同じ
---ただし自衛隊は解散しないで、最小限の自衛力(抵抗権)をもつ陸海空の「国境警備隊」と、武力を伴わない「人道支援隊」に改組縮小する。後者はNPOと連携して、災害、医療、インフラ、貧困対策などで世界平和に貢献していく。
で、結局締め切られた結果はこうでした。
総投票数 35872票
①13416票 ②10258票 ③1122票 ④1227票 ⑤4731票 ⑥5118票
まぁ、改憲派の圧倒的勝利ですね。護憲派のサイトでありながら、改憲派が勝利してしまう所はなんだか今のサヨク運動の低迷と一般からの乖離を如実に示している様な気がします。
で、この結果にはオチがありまして、実は途中でサヨクのメーリングリストで組織的投票を呼びかけている事が発覚、公表されてしまったり、〆切ギリギリになって⑤⑥番への異常な投票数の伸びが見られたりとサイト管理人からの「一人一票」という紳士協定の呼びかけをサヨク側がないがしろにしている事まで見られたり等、かなり痛い結果に終わっております。(詳しくはこちら)
まぁ、証拠がはっきりとしていない上の決めつけは良くないですが、いつもありもしない「組織的なネット右翼の工作」よりもあからさまな「ネットサヨク」の工作の実態がチラリと見えた、そんな気がしますね。(すでにマガジン9条では今回の結果を「システム上参考には出来ない」「ネットウヨの工作」と決めつけているようですけどね)
ちなみに、私は②に投票しましたけど、皆さんなら何番に投票されましたか?
| 固定リンク
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 特大ブーメランを飛ばすミンス(2007.08.06)
- 独裁者に振り回される日本(2007.07.26)
- 過去に学ばない経済産業省(2007.06.30)
- 狂信的環境テロリストとの戦い(2007.02.13)
- もはやグダグダな防衛相(2007.01.25)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
ん~ねこなら自衛隊は解散でも良いけどその代わり国民総皆兵制度かなぁ。
銃後でぬくぬくする輩にはむかつくので一度全員銃前に立ってから銃後のありがたさと前に立つ人への理解と感謝を持って欲しいなぁ。
それが嫌な人はウダウダ言わず2番かな。
しかし、自衛隊の解散はあり得ない。なんせ国防族の議員さんや官僚、業界が根深いから。後半のお題目は理想論綺麗事であって現実論ではない。
自衛隊が無くてもどこも攻めてこないだろうが、周辺国はおろか地球の裏側の国からも呆れられるでしょうね。まあ軍隊を持たない国もある事にはあるけど、それらの国はそれぞれの都合とかがあるわけですし。
自衛隊を解散したい人たちはバンバンどっかの国の素性の知れない連中が夜中に海からやってきて街中に浸透していっても良いって事なんでしょうね。綺麗事に自己陶酔して周りが見えないんでしょうねぇ・・・
投稿: にゃんこ | 2006/02/01 14:17
「水と空気と安全はただ」なんて感覚を21世紀になって未だ持っている人間がこの世に存在している事自体が信じられない限りなんですけどね。特に、特亜を抱えている日本人にそういうのがいるって事は悪夢以外の何物でもありませんよ・・・・orz
仕方ないから世界最強のコスタリカ軍(笑)の様に国家警察軍として「警察」を名乗りますか?警察予備隊に復帰するとか(爆)
投稿: みほり | 2006/02/01 15:54
私も2番に票を入れますね
一番現実適な選択ではないでしょうか
米軍には基地の維持に必要な人員を置いてもらって段階的に縮小および本国へ撤退
てところでしょうか
しかし今の自衛隊のシステムでは自主防衛は果たしてできるのか
と言う懸念があります。
正面装備に予算を使い切り、補給物質の購入は後回しのような旧軍依頼の伝統が残っている感じがしてなりません。
地に足が着いた議論をそろそろ左右を問わず
ちゃんと考えた方がいいのかもしれませんね
投稿: トリトリ | 2006/02/01 21:11
拝啓、みほり様。こちらのblogでは初のコメントです。
今や護憲論者の言い分は現実から乖離してるので、彼らは原理主義者と呼ぶ
のが相応しいでしょう。
軍隊は分民によって統制なければならないので、現行憲法のままで軍事力
の存在を曖昧にする訳には行きません。従って9条を変える事自体には賛成
ですが、これら(1)(2)(3)の選択肢の何れにも賛同出来ません。
投稿: 赤とんぼワークス | 2006/02/01 21:19
トリトリさん>
今の自衛隊は補給に関しては米軍とインターオペラビリティを同じくしているので、有事が長引いた際には米軍をアテにしているものと思われます。まぁ、現代の戦争は相手国を占領しようとするものでない限り、長期化はしないのが普通ですけども。
>赤とんぼワークスさん
こちらでもよろしくお願いします。
で、もし設問に回答するとしたらどんな感じの前提を考えていらっしゃいます?「これなら投票してやってもいいな」というのを是非教えていただけるとありがたいです(確かにマガ9の設問は中途半端&恣意的で回答しにくいのですけどね)。
投稿: みほり | 2006/02/02 00:17
時間が無いので今晩は簡潔に書かせて頂きます。
改憲には賛成だが自民党案には反対です。
投稿: 赤とんぼワークス | 2006/02/02 21:18
やはり2番でしょうか。
近隣に特亜と呼ばれる国や地域がある以上、自国の防衛はやはり自国でと思います。
それに日本は独立国なのですから、ちゃんとした軍隊(名称は国防軍が最適?)が必要だと思います。
それと現在の米国との友好関係は今後も維持していくのがベターであると思います。
投稿: なか | 2006/02/04 05:51
どうせならちゃんと「国防」と入れて目的を明確にしてやった方がサヨクの連中も自己弁護しやすいのではないかと(w 略称は陸軍がJDAでしょうか・・・どこかにありそうな略称ですね。
投稿: みほり | 2006/02/04 12:46
小生の場合。
改憲に一票。
理由:ナェ翼が嫌いだから。
彼らナェ翼は民主主義を標榜している筈なので、多数決で改憲なら、従う筈ですよね?
投稿: 新日本機甲 | 2006/02/10 23:31
新日本機甲 さん>
サヨクの方々のロジックは「護憲派だけど憲法第1条の廃止は賛成」という自己矛盾を平気で甘受できる方々ばかりなので、「自分の意見と同調しない市民は悪い市民」として爆弾テロも辞さないでしょうね(w
投稿: みほり | 2006/02/12 22:43
With havin so much content do you ever run into any issues of plagorism or copyright infringement? My website has a lot of exclusive content I’ve either created myself or outsourced but it appears a lot of it is popping it up all over the internet without my authorization. Do you know any methods to help stop content from being ripped off? I’d certainly appreciate it.
投稿: Trinity | 2014/02/20 11:58
Excellent beat ! I would like to apprentice while you amend your site, how could i subscribe for a blog website? The account helped me a acceptable deal. I had been a little bit acquainted of this your broadcast offered bright clear concept
投稿: Jocelyn | 2014/06/28 00:06